不死の霊薬エリクサーと蒸留酒「生命の水」と錬金術と酒精と薬草系リキュール
2006年10月1日 グルメ コメント (3)
■ベネディクティン【BENEDICTINE】
シャルトリューズと双璧をなす薬草系リキュールの雄。フランス北部ノルマンディー地方のベネディクト派修道院において1510年に創られたと伝えられる。
18世紀末にフランス革命により修道院の財産が国に没収されリキュールの製造も中断されたが、地元の商人によって製法記録が発見・復元され、現在は修道院跡地に建つルネサンス様式の建物で製造されている。
薬草の香味が華やかなシャルトリューズに比べベネディクティンはどっしりと深みのある高貴な甘さが特長。
ラベルに書かれたDOMの文字は祈りの言葉Deo Optimo Maximo(至善至高の神に捧ぐ)の略。
1898年に描かれたアルフォンス・ミュシャのアール・ヌーボー調のポスターはポスター芸術として評価が高い。
■シャルトリューズ【CHARTREUSE】
リキュールは中世、錬金術の産物である「生命の水」スピリッツを用い、生命維持の秘薬として生まれた。
高貴な薬草を入手出来る資力、研究に専念出来る環境があったのがキリスト教団であり、「リキュールの女王」と呼ばれるシャルトリューズは1764年にフランスのカトリック会派カルトジオ会のラ・グランド・シャルトリューズ修道院で130種類の薬草を使って生み出された。
現在生産は民間会社に委託されているが、薬草の配合は今でも3人の修道士のみによって秘密裡に行われていると言う。
シャルトリューズにはスパイシーな味わいのグリーンとはちみつの香味がまろやかなイエロー、それぞれの熟成物のVEP、長寿の秘酒と言われるエリキシル・ヴェジェタル(71度もある強烈なリキュール)がある。
■ながらえ水(生命の水)【Aqua Vitae】
おそらくは人類より早く生まれたであろう醸造酒に対し、蒸留酒は錬金術師に偶然「発見」された神秘の飲み物だ。
おそらく11世紀頃、「賢者の石」精錬のためにあらゆる実験を試みていた錬金術師がワインを蒸留して強烈なアルコール分を含み舌を焼く不思議な水を創り出した。
錬金術師達はこれにワインの最も精緻な部分が抽出され、生命を長らえさせる不思議な力があると信じた。そしてその生命維持の秘薬を「生命の水」(アクア・ヴィテ)と名付けたと言う。
■オー・ド・ヴィー
ラテン語のアクア・ヴィテ(命の水)を直訳したフランス語。
ちなみにウィスキーの語源とされるゲール語のウシュク・ベーハー、ウオッカの古い呼び名ズィズニャ・ワダ、北欧のアクアビットなどは全てアクア・ヴィテから来たもので、これらの言葉は全て同じ意味と言って良い。
フランスではフルーツワインを蒸留したもの(フルーツブランデー)をこう呼び、オー・ド・ヴィー・ド・スリーズ(チェリー)、オー・ド・ヴィー・ド・フランボワーズ(木いちご)などがある。
マールも正式には オー・ド・ヴィー・ド・マールとなる。
■酒精
エタノール(Ethanol)はアルコールのひとつ。慣用名としてエチルアルコール(ethyl alcohol)と呼ばれる。
酒類の主成分であるため酒精とも呼ばれる。
数多くあるアルコール類の中でも、最も身近に使われる物質の1つである。揮発性が強い。
酒精強化ワインにシェリー酒やポルト(ポート)ワイン等がある。
■ベネディクティンDOM
Benedictine DOM
1510年、フランス北部ノルマンディ地方のフェーカンにあったベネディクト派修道院においてベルナルド・ヴィンチェリ修道僧によりこの霊酒(エリクサー)が生み出され、1863年に製品化され発売された。
世界中より厳選された27種類のハーブを原料に、2年に及ぶ歳月をかけ製品となります。
その歴史は最古といわれ、並び称されるカルトジオ派のシャルトリューズとともに世界的にその名声を二分してきた薬酒。(薬草系リキュール、40度程)
●ベネディクティンDOMを使用したカクテル
ベネディクティン・グレープフルーツ
ベネディクティン・トニック
シンガポールスリング
ボビー ハンズ
ウイドゥズ ドリーム
ハネムーン
★大航海時代オンラインに時代が重なる古いリキュールの一つ「ベネディクティンDOM」を中心に書いてみますた。^^;
シャルトリューズと双璧をなす薬草系リキュールの雄。フランス北部ノルマンディー地方のベネディクト派修道院において1510年に創られたと伝えられる。
18世紀末にフランス革命により修道院の財産が国に没収されリキュールの製造も中断されたが、地元の商人によって製法記録が発見・復元され、現在は修道院跡地に建つルネサンス様式の建物で製造されている。
薬草の香味が華やかなシャルトリューズに比べベネディクティンはどっしりと深みのある高貴な甘さが特長。
ラベルに書かれたDOMの文字は祈りの言葉Deo Optimo Maximo(至善至高の神に捧ぐ)の略。
1898年に描かれたアルフォンス・ミュシャのアール・ヌーボー調のポスターはポスター芸術として評価が高い。
■シャルトリューズ【CHARTREUSE】
リキュールは中世、錬金術の産物である「生命の水」スピリッツを用い、生命維持の秘薬として生まれた。
高貴な薬草を入手出来る資力、研究に専念出来る環境があったのがキリスト教団であり、「リキュールの女王」と呼ばれるシャルトリューズは1764年にフランスのカトリック会派カルトジオ会のラ・グランド・シャルトリューズ修道院で130種類の薬草を使って生み出された。
現在生産は民間会社に委託されているが、薬草の配合は今でも3人の修道士のみによって秘密裡に行われていると言う。
シャルトリューズにはスパイシーな味わいのグリーンとはちみつの香味がまろやかなイエロー、それぞれの熟成物のVEP、長寿の秘酒と言われるエリキシル・ヴェジェタル(71度もある強烈なリキュール)がある。
■ながらえ水(生命の水)【Aqua Vitae】
おそらくは人類より早く生まれたであろう醸造酒に対し、蒸留酒は錬金術師に偶然「発見」された神秘の飲み物だ。
おそらく11世紀頃、「賢者の石」精錬のためにあらゆる実験を試みていた錬金術師がワインを蒸留して強烈なアルコール分を含み舌を焼く不思議な水を創り出した。
錬金術師達はこれにワインの最も精緻な部分が抽出され、生命を長らえさせる不思議な力があると信じた。そしてその生命維持の秘薬を「生命の水」(アクア・ヴィテ)と名付けたと言う。
■オー・ド・ヴィー
ラテン語のアクア・ヴィテ(命の水)を直訳したフランス語。
ちなみにウィスキーの語源とされるゲール語のウシュク・ベーハー、ウオッカの古い呼び名ズィズニャ・ワダ、北欧のアクアビットなどは全てアクア・ヴィテから来たもので、これらの言葉は全て同じ意味と言って良い。
フランスではフルーツワインを蒸留したもの(フルーツブランデー)をこう呼び、オー・ド・ヴィー・ド・スリーズ(チェリー)、オー・ド・ヴィー・ド・フランボワーズ(木いちご)などがある。
マールも正式には オー・ド・ヴィー・ド・マールとなる。
■酒精
エタノール(Ethanol)はアルコールのひとつ。慣用名としてエチルアルコール(ethyl alcohol)と呼ばれる。
酒類の主成分であるため酒精とも呼ばれる。
数多くあるアルコール類の中でも、最も身近に使われる物質の1つである。揮発性が強い。
酒精強化ワインにシェリー酒やポルト(ポート)ワイン等がある。
■ベネディクティンDOM
Benedictine DOM
1510年、フランス北部ノルマンディ地方のフェーカンにあったベネディクト派修道院においてベルナルド・ヴィンチェリ修道僧によりこの霊酒(エリクサー)が生み出され、1863年に製品化され発売された。
世界中より厳選された27種類のハーブを原料に、2年に及ぶ歳月をかけ製品となります。
その歴史は最古といわれ、並び称されるカルトジオ派のシャルトリューズとともに世界的にその名声を二分してきた薬酒。(薬草系リキュール、40度程)
●ベネディクティンDOMを使用したカクテル
ベネディクティン・グレープフルーツ
ベネディクティン・トニック
シンガポールスリング
ボビー ハンズ
ウイドゥズ ドリーム
ハネムーン
★大航海時代オンラインに時代が重なる古いリキュールの一つ「ベネディクティンDOM」を中心に書いてみますた。^^;
コメント
ところでチンザノも修道院系ですか?
取り敢えず、初めはstraight。
ヨーロッパでは一時期煮沸消毒していない水が危険だった時代があるので(伝染病の汚染源など)修道士自ら「水を飲まないで、ビールを飲みましょう」と、教えを説いて回った時代とかもあるそうです。
手間のかかる御酒だと高くなっちゃうのかもしれないですね。もしくはブランド料金とかなのかな?
砂漠で御酒飲むと死に至るのは、酒が脱水症状を引き起こすので(酔った次の日は、水を飲みたくなるですよね)、砂漠の地では大昔は酒類を禁止したのは理にかなっていると思いますよ。^^
>> 春紫苑さま
「ベネディクティンDOM」はなんかストレートだと非常に甘いらしいです。面白い事に同じ所から「ベネディクティンB&B」と言う御酒も出ていまして
これは1対1で「ベネディクティンDOM」と「良いブランデー」で作られた物らしいです。甘さと薬草系リキュールにありがちな強烈な個性を、シンプルなブランデーで抑えて飲みやすくした物なのでしょうね。
1対1で「ベネディクティンDOM」と「ウィスキー」割り、とかもカクテルで有るらしいです。^^