■シェリー酒 - シェリーは英名。スペイン名「ヘレス」。アンダルシア地方のヘレス・デ・ラ・フロンテーラ原産。
シェリー酒はヘレス・デ・ラ・フロンテーラとサンルーカル・デ・バラメダ、プエルト・デ・サンタマリアとその周辺の6カ所で造られています。
原産地呼称はヘレス・デ・ラ・フロンテーラとサンルーカル・デ・バラメダで、ここで熟成されたものだけがシェリーと名乗ることができます。
普通のワインの違いは、酒精強化している点と「ソレラシステム」という製造方法です。
シェリー酒は白ぶどうのみから造られ、基本となる『フィノ』と『オロロソ』の他25前後の種類があります。
●シェリーは大まかに分けて4種類あります。
「フィノ」「マンサニージャ」「アモンティリャード」「オロロソ」です。
これらは「パロミノ」種というブドウを使い、発酵の前まではまったく同じものですが、
気候、添加するアルコールの量などにより色、香り、味わいが変わってきます。
「フィノ」 最も普通のシェリー。
辛口で食前酒に最適ですが、もちろん食中でもいけます。
発酵時に酵母に覆われ、あまり空気に触れない為、透明に仕上がり、
独特の風味が付きます。
「マンサニージャ」 「サンルーカル・デ・バラメダ」という町でしか造れないフィノタイプ
のシェリー。気候の違いにより、酵母が通年安定して付いているので、
フィノとは一味違う軽やかさとキリッとした風味があります。フィノの妹分
といった感じ。
「アモンティリャード」 フィノに付いていた酵母が無くなった、もしくは意図的に
無くした物にさらにアルコールが添加され、空気に触れることによって
酸化熟成したものです。
フィノより空気に触れる時間が長いため、色は褐色。アルコール度数が
高めで、食中、食前にオススメです。
「オロロソ」 発酵の過程で酵母が発生しなかった、または意図的に付けなかった
物で、通年空気に触れることによって酸化熟成されます。また、酵母が
無いため、腐敗防止の為にアルコール度数が高められています。
なめらかな口当たりで、ブレンドによって甘口にされることも多く、
食中、食後にオススメ。
●製造過程
原料となるブドウはパロミノ、ペドロヒメネス、モスカテルの三種で、この地域独特の石灰分を多く含んだアルバリサと呼ばれる土で作られる。
普通の白ワインと同様に、収穫されたブドウはワイン工場に運ばれる。(甘口や極甘口を作るときは日干しされレーズン状になってから処理されることもある)
アルコール発酵が始まり、アルコール度が11〜12%になった白ワインの表面には、フロールと呼ばれるシェリー特有の酵母膜が現れ、これがシェリー特有の味を作っていく。
熟成法によって「フィノ」と「オロロソ」に大別され、酒精強化時にフロールの成育限界(アルコール度数16%)を超えないように調整されたものがフィノ、超えるように調整されたものがオロロソとなる。
熟成法は試飲のもとに分けられ、やさしく、繊細な味のものはフィノ用に、ボディのしっかりしたものはオロロソ用などにまわされる。
フロールによって表面を覆われたままのフィノは酸素と遮断されるため薄い色調で繊細な味わいになるのに対し、オロロソはフロールが無くなる事により酸素と触れるため、色は琥珀色になり独特の芳香を持つようになる。
樽に移されたシェリーはソレラシステムという独特の方法で熟成される。段々に詰まれた樽は、上にいくほど新しく、下に行くほど古い。出荷するときには一番下の樽から取り出し、減った分は上から補充する。
決して一度に大量に抜いたりはせず、少しずつ取り出され、少しずつ補充されるため、味は常に一定となる。
一番下の樽には焼き鳥屋のたれの原理で、かなり古いものが少量混じっていることになる。
ちなみに、最下段の樽をソレラといい、最上段の樽をクリアデラという。 熟成期間は最低でも3年、長いものでは100年以上に及ぶ事もある非常に長命なワインである。
細かい製造法・熟成法の違いにより上記の二種類の他にも、「アモンティリャード」「マンサニージャ」「クリーム」など約25種類製法、1000種類ものラベルがあり、甘口、極甘口、辛口に大きく分類される。日本人に一番なじみがあるのは辛口のフィノタイプであろう。
●「ペドロヒメネス」「モスカテル」
甘口のシェリーは「ペドロヒメネス」種と「モスカテル」種という白ブドウから造られ、ブドウの名前が
そのままシェリーの名前になっています。ブドウを天日干ししてから発酵させるので糖度が高く、酒精強化しなくてもアルコール度数が高まり、酵母なしで酸化熟成していきます。
熟成されたものは黒蜜のような香りと味を持ち、デザートワインに最適です。
●シェリー酒は「食前酒」と思われがちですが、実は立派な「食中酒」です。ぶどうの渋みや甘さが口に残りやすいふつうのワインと違い、シェリー酒のキレ味とすっきりした喉ごしは食事を際だて、飲み飽きしないのが魅力です。
産地のへレス周辺やアンダルシア地方では当たり前の飲み方でしたが、今スペインではシェリー酒を食事と合わせるのが流行しています。
また、ここ数年のマンサニージャブームはイギリスにも飛び火して、マンサニージャ・バーまで登場しました。
ちなみに女性が男性に対して「シェリーが飲みたい」と告げるのは「今夜はOKよ」というサインだと俗に言われています。
シェリー酒はヘレス・デ・ラ・フロンテーラとサンルーカル・デ・バラメダ、プエルト・デ・サンタマリアとその周辺の6カ所で造られています。
原産地呼称はヘレス・デ・ラ・フロンテーラとサンルーカル・デ・バラメダで、ここで熟成されたものだけがシェリーと名乗ることができます。
普通のワインの違いは、酒精強化している点と「ソレラシステム」という製造方法です。
シェリー酒は白ぶどうのみから造られ、基本となる『フィノ』と『オロロソ』の他25前後の種類があります。
●シェリーは大まかに分けて4種類あります。
「フィノ」「マンサニージャ」「アモンティリャード」「オロロソ」です。
これらは「パロミノ」種というブドウを使い、発酵の前まではまったく同じものですが、
気候、添加するアルコールの量などにより色、香り、味わいが変わってきます。
「フィノ」 最も普通のシェリー。
辛口で食前酒に最適ですが、もちろん食中でもいけます。
発酵時に酵母に覆われ、あまり空気に触れない為、透明に仕上がり、
独特の風味が付きます。
「マンサニージャ」 「サンルーカル・デ・バラメダ」という町でしか造れないフィノタイプ
のシェリー。気候の違いにより、酵母が通年安定して付いているので、
フィノとは一味違う軽やかさとキリッとした風味があります。フィノの妹分
といった感じ。
「アモンティリャード」 フィノに付いていた酵母が無くなった、もしくは意図的に
無くした物にさらにアルコールが添加され、空気に触れることによって
酸化熟成したものです。
フィノより空気に触れる時間が長いため、色は褐色。アルコール度数が
高めで、食中、食前にオススメです。
「オロロソ」 発酵の過程で酵母が発生しなかった、または意図的に付けなかった
物で、通年空気に触れることによって酸化熟成されます。また、酵母が
無いため、腐敗防止の為にアルコール度数が高められています。
なめらかな口当たりで、ブレンドによって甘口にされることも多く、
食中、食後にオススメ。
●製造過程
原料となるブドウはパロミノ、ペドロヒメネス、モスカテルの三種で、この地域独特の石灰分を多く含んだアルバリサと呼ばれる土で作られる。
普通の白ワインと同様に、収穫されたブドウはワイン工場に運ばれる。(甘口や極甘口を作るときは日干しされレーズン状になってから処理されることもある)
アルコール発酵が始まり、アルコール度が11〜12%になった白ワインの表面には、フロールと呼ばれるシェリー特有の酵母膜が現れ、これがシェリー特有の味を作っていく。
熟成法によって「フィノ」と「オロロソ」に大別され、酒精強化時にフロールの成育限界(アルコール度数16%)を超えないように調整されたものがフィノ、超えるように調整されたものがオロロソとなる。
熟成法は試飲のもとに分けられ、やさしく、繊細な味のものはフィノ用に、ボディのしっかりしたものはオロロソ用などにまわされる。
フロールによって表面を覆われたままのフィノは酸素と遮断されるため薄い色調で繊細な味わいになるのに対し、オロロソはフロールが無くなる事により酸素と触れるため、色は琥珀色になり独特の芳香を持つようになる。
樽に移されたシェリーはソレラシステムという独特の方法で熟成される。段々に詰まれた樽は、上にいくほど新しく、下に行くほど古い。出荷するときには一番下の樽から取り出し、減った分は上から補充する。
決して一度に大量に抜いたりはせず、少しずつ取り出され、少しずつ補充されるため、味は常に一定となる。
一番下の樽には焼き鳥屋のたれの原理で、かなり古いものが少量混じっていることになる。
ちなみに、最下段の樽をソレラといい、最上段の樽をクリアデラという。 熟成期間は最低でも3年、長いものでは100年以上に及ぶ事もある非常に長命なワインである。
細かい製造法・熟成法の違いにより上記の二種類の他にも、「アモンティリャード」「マンサニージャ」「クリーム」など約25種類製法、1000種類ものラベルがあり、甘口、極甘口、辛口に大きく分類される。日本人に一番なじみがあるのは辛口のフィノタイプであろう。
●「ペドロヒメネス」「モスカテル」
甘口のシェリーは「ペドロヒメネス」種と「モスカテル」種という白ブドウから造られ、ブドウの名前が
そのままシェリーの名前になっています。ブドウを天日干ししてから発酵させるので糖度が高く、酒精強化しなくてもアルコール度数が高まり、酵母なしで酸化熟成していきます。
熟成されたものは黒蜜のような香りと味を持ち、デザートワインに最適です。
●シェリー酒は「食前酒」と思われがちですが、実は立派な「食中酒」です。ぶどうの渋みや甘さが口に残りやすいふつうのワインと違い、シェリー酒のキレ味とすっきりした喉ごしは食事を際だて、飲み飽きしないのが魅力です。
産地のへレス周辺やアンダルシア地方では当たり前の飲み方でしたが、今スペインではシェリー酒を食事と合わせるのが流行しています。
また、ここ数年のマンサニージャブームはイギリスにも飛び火して、マンサニージャ・バーまで登場しました。
ちなみに女性が男性に対して「シェリーが飲みたい」と告げるのは「今夜はOKよ」というサインだと俗に言われています。
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