マディラワイン

2006年10月12日 グルメ
マディラワイン
■マデイラワインとは?
シェリー、ポートと並び、世界三大酒精強化ワイン(フォーティファイド・ワイン)に冠たるマデイラ・ワイン。
ついため息がこぼれてしまう、甘美な芳香と独特な風味は、かのシェークスピアをして「命と引きかえにしてもいい」と言わしめたほどです。

マデイラ・ワインの特徴は、ワインを温めながら熟成させるという製法にあります。

●もともと、帆船時代の17世紀、赤道を横切る暑くて長い航海を終えると、積み込んだワインが特有のフレーバーを持つことがわかり、マデイラ・ワイン誕生のきっかけとなりました。
その後、またもや偶然的に、ジブラルダル海峡を巡る紛争のため、一時市場を失ったマデイラ・ワインをうまく保存しようと、ワインを一部蒸留するようになりました。それが、後で飲んでみると、意外にも味わい深いワインに変化していたのです。
これ以後、マデイラ・ワインの製法に、※酒精強化が重要なプロセスとして加わりました。
また、
長い年月をかけて作られたマデイラワインは、寿命が長いことで知られています。
もっとも古いもので、1700年代半ばのものを見かけることができるのです。

※酒精強化・・・熟成途中で、ブランデーなどの蒸留酒を加えてアルコール分を高くし、ブドウの糖分を残す方法。(酒精強化が始まるのは18世紀になってからのことです。)

●「エストゥファ」がマデイラワインの芳香を際立てる
醗酵後澱びきされた新酒は、樽に入れられ「エストゥファ」と呼ばれる温室で加熱されます。
アルマゼン・デ・カロール(熱い倉庫) 昔は1階で直火を焚いて倉庫を温めてきましたが、現在ではマディラの気候を生かし、太陽熱によって倉庫全体を温めています。
時間と手間と場所が必要ですが、熱のあたりが優しく微妙な味わいを要求される高級品に適しています。

赤道付近を航海することによって加熱し、独特の香りを持たせるというプロセスを合理化したのがこの「エストゥファ」。
3〜6ヶ月以上もの長い時間をかけて、40〜50℃で加熱します。エストゥファの期間に、マデイラワインは独特のフレーヴァーを獲得するのです。

 
■モロッコの西600Kmにあるポルトガル領マデイラ島産のワインを“マデイラワイン”と言います。
ブドウの果汁を発酵させ、ブランデーを加えてたるに詰めた後、30〜50度のエストファー(乾燥炉)で熟成させるという独特の方法でつくられています。
スモーキーな香りとほのかなキャラメルの味、デリケートな酸味が特徴です。
スタンダードな製品は主に“ティンタ・ネグラ・モーレ種”で醸され、上級品はそれぞれ使用品種名で分類されています。
 
お料理用からデザート迄使用用途が多彩で、レストランやショットバー等の業務用のお客様から一般ユーザー様迄、幅広くご愛用頂いています。

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