「400 年代のウルビーノにおける貨幣の価値と我々の時代のそれとの正確な関係を立証することは不可能である。
しかし、当時の史料を読むと、その時代においては、小麦価格が1 スタイオ(約33 キロ)当たり1/4 フィオリーノであり、また、1 コッピア(1/4 ヘクタール)の土地価格が15から20 フィオリーニの間を上下していたから、1 フィオリーノないし1ドゥカートは、現在〈1904 年)の貨幣価値にすると概ね30 リラに相当するはずだと、ある程度の確率をもって云うことができる」

トンマゾーリ教授は、さらにその注のなかで、このルッツァットの算定方式を用いれば、計算上の誤差はあるべきも、1 フィオリーノないし1 ドゥカートの価値は現在のリラ貨で7 万? 8 万リラに相当するとしている。ここで云う「現在」は、同教授の著書の出版年が1978 年なので、1970 年代中頃のことと解される。

それでは1 ドゥカートは日本円では幾らになるかだが、単純に1970 年代のリラ・ドル平均相場と円・ドル平均相場から円・リラの関係を計算してみると、
当時のドル相場はリラで800 リラ、円で300 円だったから、1 円は約2.67 リラになる。これを上記の7 万〜8 万リラに適用すると1 ドゥカートは2 万6 千円〜3 万円の計算になる。
ただこれは1970 年代の換算値だから21 世紀初頭の円貨となると、この間の日本における物価指数の変動を考慮しなければならないが、総務庁の総合物価指数の推移をみると、この間に日本の物価は倍増している。
そこで単純計算すれば現時点での1 ドゥカート相当円貨は5 万2 千円から6 万円になるから、
目安としては6 万円とするのが適当であろう。

しかし、ここで問題になるのは、イタリアの試算方式が土地価格を基礎にしている点である。土地価格については日伊間の懸隔が非常に大きい上に、価格高騰率についても日本は到底イタリアの比ではない。そうした現実を考慮すると実質的なドゥカート相当円貨は6 万円より相当高くなるのではないだろうか。
ただこの疑問を明確に解いてくれるデータはない。

※1ドゥカート=金3.5gの金貨

英国
  【Flolin(金7.0g)1343】
【Noble(金7.7⇒7.0g)1351】─80─┐
   【Groat(銀6⇒3g)1279】─4─┴─【Penny(銀1.5⇒0.8g)】─4─【Farthing】

北イタリア
【Florin (金3.51g)(*1)119x】─┐
【Fiorino(金3.54g)(*2)1252】─┤
 【Ducat(金3.46g)(*3)1284】─┴─124〜160┐
              【Lira】─20─┼─【Soldo(銀0.4〜0.8g)】─12─┬─【Denaro/Piccolo】
       【Grosso(銀2〜3g)1192】─4─┘-----──6〜12〜20〜26〜48──┘
   (*1)ジェノア,(*2)フィレンツェ,(*3)ヴェネティア

ドル(Dollar)の語源   
  1517年、ボヘミヤのヨアヒムスタール(Joachimstahl)で良質の銀山が発見され、ここで30g前後の大型銀貨が作られるようになりました。 この銀貨は、地名の下半分をとって 「ターレル thaler,taler 」との通称でヨーロッパ中に拡がりました。
 「ターレル」の言葉は、国々で呼び方をかえられ、オランダでは「ダーレル」、ポーランドでは「タラール」、ノルウェーとデンマークでは「ターレル」、イタリアでは「タラーリ」、スペインでは「ダレラ(ドレラ)」と呼ばれました。
  スペイン人はメキシコとペルーを征服し、大量の銀貨を発行ましたが、これは通常「ダレラ銀貨」と呼ばれていました。
  イギリスの植民地だったアメリカは、小麦やタバコを売って、このダレラ銀貨を入手していました。
  独立後のアメリカは、1792年、新しい貨幣単位を「ダラーdaler->dollar」としました。

ドル(ダラー)という名前は、ドイツで使われた歴史的通貨のターラー (Thaler) から来ている。
ターラーは、16世紀にボヘミアのザンクト・ヨアヒムスタール(現在のチェコ・ヤーヒモフ)という銀の鉱山で鋳造されたヨアヒムスターラー (Joachimsthaler) という銀貨の名前が短縮されてターラーと呼ばれるようになったものである。
この品質の高さで知られた銀貨を指すターラーという言葉が良貨の含意で一般名詞化し広まり、その後、アメリカ合衆国他各地に於いて良貨の意味を込め自国通貨をDollarと呼ぶようになった。

日本では明治時代初期にDollarを日本式に読んで「ドルラル」と呼び、それが略されてドルとなった。

ドル記号$のデザインの由来は諸説あるものの、一番有力な説は、かつてアメリカ合衆国確立以前の北米地域の基軸であったメキシコとその宗主国スペインの通貨ペソに起源を持つというものである。
ペソを表すP’sがだんだんとPとSが重ね書きされるようになっていった結果、$になったものとしており、当時の帳簿などにその変遷を求めることができたとする経済史学者の研究がある。
他に、縦線を2本書くのはジブラルタル海峡の両端に立つヘラクレスの柱に由来しているとするもの、
また別の説では、同じく当時のペソが8レアル換算であったため、「8R」が$のように書かれるようになり、ペソ非主流地域ではこれがペソを表すようになり広まったとする説。
そのほかに、英国の通貨単位のひとつシリングのSに由来するなどの説がある。

★大航海時代オンライン(=DOL)では、1ドゥカートと言う御金の単位が使われています。
(一説にはドルではないか(Dという表記の為)と思われている節が有りますが、ドルはアメリカ独立後に制定された御金の為、15世紀の御金の単位としては相応しく無いと云う事になります。)

その1ドゥカートですが、史実では一枚3.5g位の金貨で有り、現在の価値になおす事は不可能に近い事ですが、無理やり現在の円価値に換算すると1ドゥカート=6万円以上と言う事になります。
実は、別の大手サイト様で物議が盛んだったので個人的に色々調べてみました。

凄い意外な結果でした。
と言うのもミルク1杯を酒場で頼むと8Dなのです。1ドゥカートを現代円で6万円と考えて換算するとナント48万円という事に・・・・定番のラム酒一杯が20Dなので120万円に・・・・・ボルドーワイン一杯30Dなので一杯のボルドーワインが180万円・・・・・・・@@;;;

実は、DOL内の貨幣「ドゥカート」は、カナリいい加減だったゲーム内ファンタジー独自通貨だったンですね。^^;;;;;

■参考サイト様
http://www1.u-netsurf.ne.jp/~sirakawa/A014.htm

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